今週の卓話要約


「金沢の『絆』教育」
金沢市教育長 浅香久美子 氏

小林 清彦氏  小児科医から市役所に入り、医療、子供の福祉、少子化の問題、保険の仕事などに取り組みました。昨年10月より教育長となり、子どもの問題の根っこのところに取り組みたいと思っています。
  ずっと子どもと係わる仕事をしてまいり、特に児童相談所にて子供たちと向き合ってきました。子どもは問題を起こしますが、どんな子もかわいく、話を聞くとやさしく、人懐っこいです。しかしどこか寂しさをもっていると感じることが多くありました。お母さん、お父さんは子育てに熱心です。熱心過ぎて、手をかけ過ぎて、不安や心配になり、手をあげ、虐待の例もあります。
  子どもたちは根っこが弱い、花は咲いているが、風が吹くと倒れる感じがします。心の中が窮屈で、いろいろなことに怒りを感じたり、寂しく、居場所が無い状況です。そして、日本の子どもたちは自尊感情や自己肯定感、つまり「自分が好き、自分が大切、自分がこの世で必要である」ということが乏しいです。人の命が大切、自分が大切、人も大切を理解し、そしてちょっと自信をもたせることです。
  根っこが弱いのはなぜか? 考えますと、昔と変わったものとしては、人と人、地域との係わりが減ってきました。そして、自然の土・水・緑とのふれあいも減ってきました。体に栄養が必要のように 心にも栄養が必要です。
  心のふれあいを、人・自然・金沢の街の歴史・文化を通じて、教育のなかで何か出来ないか? それを「金沢の『絆』教育」ということで実施していきたいのです。
  第一に 挨拶をする。家庭でも学校でも地域でも出来るようになる。まず、家族で挨拶をすることは大切です。
  家族で一緒に何かをする。過ごした時間、つまり体験を共有することも重要です。今日は粗食デーでおにぎりですが、私は大好きです。一緒におにぎりをつくり出かけるのも良いのではないでしょうか。
  それから「待つ」ことは大切です、失敗をいっぱいすること。このような体験から、根っこが出来れば良いと思います。
  言葉は大切です。「あなたは大事だ」「大好きだよ」と言葉で伝えることが必要です。
  笑いも大切、笑いは心の栄養になります。昔は『寄り添う』助け合う、精神・文化がありましたが、それが減ってきているのではないかと思います。個人が大切にされる時代ですが、人と人の付き合いが煩わしいと思う人が若い方に多いです。人の絆が必要です、一人でも支える人があれば良く、子どもたちに与えてあげたい。
  金沢は地域の人に支えられてきました。それを子どもたちが感じながら、自分自身がお返しできるようにと思っています。金沢の街は良いです、子どもたちにたくさん歩いてもらって、そして金沢にいろいろな人に来てもらえるようにと思っています。



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